青山学院の教授だった井手先生に教えてもらった「アメリカは日本経済の復活を知っている」浜田宏一著 講談社 という本には触発されました。一言で紹介するならば、この本は日銀ならびに、教え子だった白川総裁の金融政策を鋭く批判する書です。

さて、アドバイサーに有力な人材を取り入れたように見える安倍総理のアベノミクスは成功するか?再び日本を成長軌道に戻せるか? 私なりの考えをちょっとだけ披露させてください。まずブレーンですが、直接、間接的に接触する維新の会の支持者の古賀さん、竹中さんは適材だとおもいます。高橋洋一さんも、また上記の浜田イエール大学名誉教授も、海外の経済学と経済政策に明るくて、適材だとおもいます。日銀の次期総裁候補も日銀OBでなければ、納得できます。つまり、成長路線に舵をとる準備はできてきたらしいと思います。

さてここで日本人の美徳はといえば、従順、優しさ、おもいやり、協調性、忍耐力、などでしょう、この美徳にこだわれば、私は、日本は飛躍しないとおもいます。今、ここで必要なのは、第一に世界では何が起こって、どういう方向に向かっているのかの認識です。
視野を広げて、政策のイニシアテイブが取れなくて、ちょっと残念ではありますが、インフレターゲットなど世界の政策変化を追いかけるということをまず前提としなければなりません。制度を守ったり、保守的になったり、競争を避けたり、国内だけで価値を推し量ること、などやめなければならないと思います。日本人は武者震いして怖い顔をしないと、立ち直れないかもしれません。

すでに、消費税の軽減税対応については否定的な見解が出始めています。TPPについても、消極的な意見が出始めました。官僚の筋書きが見え隠れする最近状況を憂います。国家の一大事にあたって省庁のエゴや利得が覗いているのは絶対によくないです。上記の美徳の反対は、(ちょうどデフレの反対がリフレというように)、競争であり、個人主義であり、行動優先であり、旧制度の解放でしょうか。つまり、いままであたかも悪徳のように嫌われて、避けられてきたことを大胆に実行すること、それが突破口になるとおもいます。混乱を受け入れなければ次がないと思っています。アベノミクスは目下の困難な状況を抜け出す理想の政策です。ハネムーン時期の政策キャンペーンはいいとこだらけですが、しばらく経てば、そうはうまく運ばないということが常識ですが、今のところ世界は日本のデフレの終息を信じていると思います。

今回だけは、浜田教授が指摘されているように、果敢に積極的な金融政策(リミットレス)を導入せざるを得ないでしょう。それにしても、浜田教授の御本は衝撃的でした、ぜひ一読を勧めます。