かねてより、私のお気に入りの、メッセンジャーアプリと言われる、LINE(コード3938)の株主総会に参加しました。LINEの株式は2016.12に東証とNYSE同時に上場されて、注目を浴びています。LINEは東北大震災の発生に伴い、家族の連帯を狙いとして韓国の若い技術者に起業されました。したがって、そういう由来からも家族とか友人とか少人数のグループ間の相互コミュニケイションに優れています。

品川の1000人も収容出来そうなホールにて、総会は3月31日の10時静かに幕を開けました。実際は入場者はどうやら500人くらいと踏みました。特に熱気がありません。多分壇上の8名の役員候補のうち半分の4名が韓国の人だからでしょうか。社長の出沢氏が淡々と議事進行をすすめます。発行株数の80%保有の大株主は韓国のNAVERという持ち株会社、財閥ですが、この会社のカギを握ると思われる創業者会長の李 海珍(イ ヘジン)氏が挨拶をしましたが、月並み、平凡。

議題はストックオプションの提案、2016.12の決算期における業績(売上収益1407億円、伸び率16.9%、営業利益は199億円、,伸び率は915.1%と)めざましい。日本の利用部分が72%と、日本中心のビジネスモデルです。メセンジャー型広告が主体になりスタンプも稼いでします。LINEのユーザーには、のっとりとか成りすましのリスクが付きまとっていますが、健全な成長を優先課題としているようです。

会場からは、NAVER が発行株数の80.35%を握っていること、また役員が株式を保有していないこと、について強い口調で疑問を呈した株主が数人いましたが、出沢社長からは明確なお応えはもらえませんでした。これからも、もしトラブルが発生するとすればそこの部分(株主権)でしょう。つまり、2大市場に上場したにも関わらず、従来のように過半の株式を握ってLINEをコントロールしたいNAVERの野心、しかし、同時に顧客ベースになる個人株主、経営のかなめになる役員お持ち株が明確でないというところが問題です。

それにしても、NYSEとTSEの両方に上場できたのは、不思議です。こういう上場は取引所の精神に反するのではないでしょうか。

LINEは現在発行株式数   217珀万株
株主数            39000名
時価総額           8600億円