私も、投資家の端くれです。つまり現役を退いてOBやっていて、年末には恒例の「自分の投資家としての一年間」を振り返って反省します。そうですね、藤野英人氏のたとえではないですが、「投資家みたいに生きる」ことしています。自分的には、内外の好調な株式市場のおかげで、ボロ株とか塩漬け株が息を吹き返して、ちょっとは助かりました。そして、今年も理想とする優良株の長期投資については結局手を付けられませんでした。そうですね、毎日の株式動向が面白くてしようがなかったのかもしれません。
毎年、年末を迎えると、私めは、「来年こそは悲願の長期投資に踏み出すぞ」と決心しますが、なかなか。時として若い投資家の質問などに出くわすと、「長期投資こそ蓄財の最良の方法ですね」とか言ってしまいます。さて、そのうち暴落というか下げ相場というか、ベアマーケットがきます。市場は循環しているのですから当然ですね。そのとき 長期投資対象の銘柄を寄せて、ペーパーでもいいからポートフォリオを組んでみます。10ないし20銘柄くらいが妥当でしょうか。そして、あとの 1~2年追跡して、ベンチマークと比較するといいですね。
ベンチマークは 日経225とか NYダウ、ETFでもいいですね。そしてそのポートフォリオには新規発見の優良成長銘柄を加えておきます。それらは収益がコンスタントに増加しているもので、株価が下落しても、すぐに反発しているものが理想のパターンです。振り返ってみると、中外製薬(4519)、東京エレクトロンとかニトリ(9843)、日本電産(6594)、キーエンス(6861)、などはその類の常連でしたが、経営者が安定していて、ビジネスモデルがしっかりしているそれらは、また2020年も継続して保有すべきでしょうね。
しかし、年末を迎え若い人から下記のような質問が出ていました。「レノバ(9519)をどう思いますか」と。再生可能エネルギーは時代認識そのものなので、興味を持ちました。わたし自身は 富士フイルム(4901)、エステイック(6161)、三協フロンテイア(9639)、ジャストシステム(4686)、シップヘルスケア(3360)、などには興味を持っていましたが、選ぶとなると慎重になります。富士フイルムは個人商店のような経営をしますし、投資家を重視していませんね。その証拠にROEは7ⅹ程度と低いです。ESG経営という観点からは心もとなく感じています。
一方で、三協フロンテイアは五輪関連事業の恩恵は受けていますが、利益率は上昇中、しかもPERは今でも10倍台、と低く。ROEは二桁で拡大中です。という風に検討しながら、自分の成長株ポートフォリオを構築してゆくのが私の年末行事です。個人投資家の今は投資先のCEOなどへのインタビューはままなりませんが、メデイアに露出してくる経営者の言動には注意を怠りません。