株式市場が新値を追いかける時代に、長い間低迷気味だったアメリカの旅行業者EXPEDIAの株は2017年6月に160ドルを付けてから、低迷していました。最近では2月14日の99.94ドルが底値だったような気がします。旅行業者のようなサービス業ではAIの活用にはおのずと限界があるのかなと私自身で、あきらめていましたが、ここにきて株価が目覚めたようです。

それはなぜか。最近の新聞記事によれば、このJTBの5倍の規模を誇るネット旅行業社(トリバゴとかの予約サイト)はIT投資に積極的で、個人とビジネスに最適旅行プランを提供して売り上げを拡大してきました。利用者の意向を受けて航空会社、ホテル、レンタカーなどを組み合わせて最適なプランを提案するのですが、今やエクスペデイア社は75か国に展開して、550社の航空会社、60万のホテルと契約して、旅行プランを提供できるようになったようです。

そしていままでシエアの低かったアジアでM&Aを進めて更なる飛躍につなげようとしていることがわかりました。そして今月に入って株価もその拡大路線計画を好感して113ドルまで戻してきました。日本でも、さるホテルではチェックイン作業は会話の通じるロボットに任せるという奇抜なサービスが話題を呼んでいますが、AI化がどこまで進むのか私などには想像もできません。

今や、店舗型の旅行サービス事業は行き詰まり、もうインターネットネット旅行サービスが主流になることは間違いないと思います。そういった中で、日本の大手旅行業者がITにどのくらい本腰を入れるかわかりませんが、世界ではエクスぺデイアのような、ITとサービスを融合させられる企業が主役になっているのが、わかってきました。

予想以上に早くAI化が進むことは認めざるを得ません。古いビジネス慣行に慣れていた私たちは、もういやおうなしに新しい事業形態に引き込まれていくようです。