特に村とか部落を見下しているわけではありません。しかしこの欄では、そういうところにはびこって因習になっている悪癖を取り上げたいのです。今日のテーマはかつて、農林省が統括していた日本競馬界の悪習を世間にさらけ出したいというのがテーマで、ある種、正義を主張する私なのであります。省庁暗黙の了解となっている悪い慣習は一般国民のテキというわけです。つまり国会で最近話題になっている国税庁長官の事件と共通の省庁の汚点ということです。

株式市場では餅つき相場と言われ、掉尾の一振が期待されます。米相場(コメ相場)時代からの因習でしょうか。それと同じ伝で、正月競馬というのがあります。統計もあるでしょう、ま、そういう理屈的な裏付けはともかくとして、正月になると、その年に勝てなかった騎手が突然勝ったり、あまり勝率が良くない厩舎の馬が勝ったりします。かつては驚きましたが、いまでは“またやっている”と独り言をいう私です。

先週は2月の最終土日、友達からのメイルでこういっています。「おかしな競馬になっている」と。そうなんですね。2月は厩舎の決算月、今年は12厩舎の調教師が定年退職します。すでに関係者には(放送とか雑誌とか)その厩舎名と輩出してきた名馬の数々、獲得したG-1レースの記録が、ネタの材料として知らされています。24日(土)はレースが始まると、やはり、12厩舎の馬が連対したり、勝ち始めました。

アレアレと思う間に、放送ではゲストとかアナウンサーが、調教師の思い出とか美談を披露し始めます。情緒豊かな競馬放送になってしまいましたが、その裏で私のような一般の競馬参加者は、思わぬ馬が1-3着に入ってくるので、勝ち馬予想のペースを狂わせられてしまい、がっかりしています。「調教師の引退とは関係ないだろう、お前がへたなんだ」という声が聞こえてくるようですが、1960年―1966年、1998年ー2018年間競馬にいそしんできた私をだますことはできません。

関係者が50万―100万単位で発走の数時間前に単勝馬券を買っていることなど、もはや周知の事実です。競馬評論家の辻三蔵などは、「昨日何時ごろこの馬に200万の買い物がはいった」などと言ったりしています。部落民が部落の中で、お互い助け合って「生きてている状態そのものですね」。競馬が農林省の管轄だっただけに、国家がらみの悪習がはびこってきたことは歴然、その事実を私は10年以上前につかみました。競馬の関係者(テレビ、ラジオ)、が馬主とか、厩舎、調教師たちにおべんちゃらを言いうのが習い性になっている現状にはうんざりです。また、哀しいです。

そして、部落民の方々は、外国への挑戦をいまはチカラの象徴として、はやりにしました。それは比較的楽に優勝できる香港(シャンテイー)へ、そして何が何でも誇りを満足させられると思っているフランスのシャンテイーユ(いまだ取れない凱旋門賞)に馬をもちこむことに熱心です。部落の人たちの出世物語がこれからもマスコミを風靡するでしょう。