ちょっと大げさですが、私の奥さんは将棋を普通に差します。いつどこで覚えたのだろうかと考えてみれば、10年ほど前にさかのぼるようです。子育てが終わって、ゴルフに手を焼いていて、時間がつぶれて体に負担がない趣味を探していたのです。それから、絵をかいていたことがあって、それも何らかの理由でおしまいにしていたので、時間があまっていたわけです。
ここのテーマのねらいは奥さんの自慢話をしようとするわけではないのです。お察しの通り、私は若い天才の登場を喜んでいるのです。2月中旬中学3年生の藤井聡太君は、将棋連盟の4段になりました。そして前後して29連勝を果たしました。プロたち相手に29連勝もできるのですか。考えられない強さです。なぜそんなに強いのでしょうか。それは、いま次第に社会の中心に押し寄せてきた電子頭脳を活用したからでしょう。聞きかじりですが、羽生さんも電子頭脳を学びながら将棋の腕を磨いています。人間は将棋の差し手には300から500通りくらいをあっという間に読んでしまいます。しかし、これが電子頭脳となると1万とか2万通りを瞬時に読むのだそうです。
そうすると、一回の差し手で人間では届かなかった最善の手が、電子頭脳では直ちに見つけられるのですね。よって、今まで何人も電子頭脳に挑戦してきたプロ将棋の棋士は完璧に叩きのめされるのです。藤井聡太君はその電子頭脳とのやり取りをして、最善の手に触れて、自分のものにした妙手を差すようであります。古いプロ棋士は途方もない手を見て面喰うようです。
ともあれ、私はオリンピックで若いアスリートがメダルを取っているので喜んではいますがそれよりも、藤井聡太君が佐藤、羽生、加藤などトップの棋士を倒してあっという間にもう六段になってしまったことを驚き、かつ呆れて、その栄誉に強く感動するのであります。
奥さまが京王デパートの文化の会から帰ってきたとき私は尋ねました。「いったい誰があなたに将棋を教えてくれるの?」と。「えーっと、タコシマさんです」「▲ # $ & %、、、、、」