「ヒーロイン イズ カミング」

JRAもかつてと比べれば、随分と洗練されてきたものだ。長い間TV広告 を見ていれば、その辺はよくわかる。ダジャレいっぱいの猿芝居のようなものから、最近は広告画面じ

ックの音楽は和音の効いた歌に代わり、背景の映像も我が家の方向(東京競馬場から南西方面)にカメラが「パン」して夕焼けが美しい。昨今の作品の歌詞は、「ヒーロー イズ カミング」という歌詞で、背景として過去の有力馬のゴールのが映し出される。多分それらは牡馬に違いない。だってヒーローとうたっているではないか。

しかし、目を転じて最近のヒロイン(女性騎手のこと)の世界を見ると、2016年に藤田菜々子が参加してから、10人ほどの騎手が中央、公営合わせて、にわかに活気づいて女性騎手が活躍を始めた。騎手の世界は過酷で、体力、筋肉を鍛えて馬を御したり、けがのため命がかかるため、体力、筋肉を鍛えて 突然の事故に耐えなければならない。ジェンダーギャップなどと批判している場合ではない。次元が違うのである。

なかも今村聖奈(18歳)は異色で、今年3月にスタートしてから早くも21勝を挙げた。特に7月3日のCBC賞(小倉競馬場芝1200米)では、40キロという軽量を利して、果敢に逃げて他の馬に先頭を譲らず勝った。しかも女性騎手の初騎乗発、初優勝、レコード勝ち(1分05秒8)というお墨付きをゲットした。(従来の記録は1分06秒0)

2022.7.13日現在の彼女の記録は:

騎乗回数:226回
勝率  9.3%(1着の比率、単勝馬券対象)
連対率 15.5%(馬連、馬単馬券対象)
3着内率 21.1%(複勝、3連単、3連複、ワイド馬券対象)

と新人にしては見事である。これぞ新しいヒーロー誕生といっていい。おなじみのヒーローインタビューでは「特に緊張はなかった。何しろ馬が走るのですから。子供のころから馬になじんできました。馬の気持ちを大事にして、能力を出してあげたい」と。

う~ん、やるなー。