先日散歩の途中で新築開店のセブンイレブンにたちよりました。通りかかった私はドリンクを求めましたが、ついワゴンで安売りしていた食パンを買ってしまいました。それが私にとって2度目の「金の食パン」です。以前食べたときは甘みのある、湿り気のおおい食パンと気づいて、もう買わないようにしようと思っていたのですが、また買ってしまいました。
金の食パンはセブンイレブンの高級食パンです。原材料には砂糖、マーガリン、はちみつ、クリーム(乳製品)、発酵風味料、などが小麦粉とかパン酵母などの通常の材料に加えてはいっています。私はもともと食パンは「小麦と塩で作られている」とばかり思っていましたので、金の食パンは甘い味がついていておかしいなと感じました。つまり私は甘い味とかもっちり感とかは食パンに求めないのです。しかし、3月1日(土曜)の日経新聞の中刷り(プラス1)で特集している食パンでは、おいしい、贅沢な食パンには生リームとか発酵バターなどを加えているということを知りました。
私は古いタイプの人間なので、「食パンには小麦以外の味は要らない。パンにつけるバター、マーガリン、ジャム、ペーストなどの味が生きれば、それが食パンの役割ではないのか」という意見なのです。イギリスでは、小さめの四角な食パンを焦がして、ジャム、マーマレイドなど付けて、ミルクテイーでいただくのが朝食ではないか、と知ったかぶりをしてしまうのです。甘いパン、もっちりしたパンは、私に言わせれば、お菓子ではないの? 食パンをお菓子にしてしまう文化を私は受け入れられません。パンにパン以上のものを加えないでほしい。今の日本は外来の文化を都合のいいように工夫してしまって、元の姿がなくなっています。ドイツのプレッツェルが日本ではグリコのポッキーになり、アメリカのホットドッグはドトールのレタスドッグになっています。
本場のホットドッグに似たホットドッグは東京にはどこにも見当たりません。最近ようやくフレンチフライ専門の店が広尾で開店したようです。そういえば、かつて日本にデニースが出店したころは、ローストビーフのプレートがメニューにありました。ローカライズ(外国物を取り入れて自国風に工夫してしまうこと)は別に違反ではありません。ということはこのブログは私自身の愚痴以上ではないということでもありますね。おいしくても、まずくても、本場の食べ物と同じものを受け入れたいと思う私はだんだん世間が狭くなっていきます。