3月11日が去ったばっかりで、テーマが不謹慎かもしれませんが、実はわたくしは「洪水フェチ」なんです。困りますねーこういうのって。台風や大型の低気圧が来ると私が川べりに行きたいと言い出して、妻は困っています。いや 怒っています。何年か前に、映画「パーフェクト ストーム」が上映されました。主役はジョージ クルーニーです。漁港の荒くれ男たちの生活、人生観、不漁の年のいさかい、などが描かれていましたが、なんといっても(史上最大と言われる)アメリカの東海岸沖の漁場に出現した、大型の低気圧、そしてそれから発生する暴風雨と大きなうねり、波のたかさは船の10倍もあろうかという凄いもの。
大きな波に翻弄される小型の漁船はひとたまりもありません。そして最後に、、、、。
この映画は、ファンの間に暴風雨への関心が小さくて,案の定不評でした。さて、今回はまた暴風に立ち向かう海の男「海難救助船」のお話で、実話だそうです。
この海域はハリケーンが近づくと最悪の状態になるようです。大型のタンカーが船長の強気の指揮によって、嵐の海域に入ってきましたが、大波に船の横腹を打たれて、タンカーは真っ二つに割れました。34人ほどの船員は幸いエンジンのある片方に乗っていました。
しかし無線は壊れ、SOSを発信する手立てがありません。このまま船体を大波にさらしていると、すぐに難破です。出来のいい船員が発案して、海域の中心部にある砂のバンク(砂が盛り上がっていて、航海の妨げになるところ)に乗り上げて座礁しようということになりました。
バンクでむなしく救助を待ちますが、この海域ではもう一つの遭難が同時にあって、遭難救助の関心はそちらに移っていました。しかし、沿岸警備の一人が鳴り続ける汽笛の音を聞きつけて、すったもんだの挙句小さな救助艇(たぶん10人くらいは乗れるボートですが)を出すことになりました。船長はボートの何倍もあるという大きな波に向かって直角に突っ込んでいきます。まさに男の戦いです。
実話ならではの迫力、優れたエンジンを持った小さなボートが28人(6人は遭難)もの船いっぱい鈴なりの遭難者を乗せて夜の港に寄港するときは、私はもう涙目でした。