小林幸子が大ヒットの「おもいで酒」をうたう。モト冬樹のギターが走る。後ろではクリヤマコトのピアノが弾け、妙齢の女性のバイオリンとサックスがメロデイーをリードする。そう、これはジャズだ。けれども演歌だ、歌っているのは小林幸子。そこへ、川崎痲世が飛び込んでくる。いったいこのセッションはなんなんだ。とすっかり驚いた火曜の夜9時のBS-12放送だった。
つまり、簡単に言うと、演歌をジャズで演出するということです。好きなんですねー、アーチストたちは、異質な音楽のコラボレーション。私には、演歌とジャズが別々に演奏されていて、何らの統一もないとしか聞こえなかったのですが、彼らはなんとかやり遂げてさっぱりしていました。「アレンジが素晴らしかったですね」と小林幸子。つまり、このコラボの成功はともかくアレンジ次第ということでしょうか
川崎痲世がどうしたわけか、乱入したようで、盛大の拍手がわき起きたけれど、彼はジャズの名手たちの伴奏で、出世曲を歌いましたが何とも見かけほどではなく、失礼ながら、音痴のようで、好意的に解釈すると、音を外す名人なのかな、とも思えました。クリヤマコトはウィキペデイアによれば、純粋な演奏家ではなくて、むしろ音楽教育を生徒に授けるような立場で、アメリカでは音楽院の先生をしていたそうです。しかし、音楽センスは抜群ですね。
急仕立てかどうか知りませんが、彼の仲間の構成は ベース、ドラム、ピアノ、アルトサックス(?)、バイオリンの5重奏で妙に見ごたえ、聞き応えがあって素敵でした。ジャズのテレビ放送と言えば、大人の番組、そのジャンルが少ないのですが、この番組が長続きをすることを願っていますよ。