およそ硬度の高い自然水は欧州の専売特許といった世評です。それは正しいと思います。しかしですね、日本でも軟(やわ)な自然水ばかりではなくミネラル分のはいった水があるのです。最近見かけるファミリーマートのドリンクのショウケースの中にそれがあります。それが「霧島の天然水」で、常時置いてないのですが、時々みかけます。私はうれしくなって、つい1リットル入りのペットボトルを162円で買ってしまします。そこで、何かと代表的な存在のサントリーの「アルプスの天然水」と栄養成分(ミネラル分)を比べてみましょう。

霧島の天然水 アルプスの天然水
ナトリウム 2.6ml 0.4-1.0ml
カルシュウム 3.2ml 0.6-1.5ml
マグネシュウム 1.6ml 0.1-0.3ml
カリウム 0.8ml 0.1-0.5ml

ということで500mlのペットボトルならばこの成分を5倍しましょう。一目瞭然。広く市販されている メイドインジャパンのミネラルウオーターでは、まず霧島がイチバンといっていいと思います。それで硬度は160ml/リッター ですが、アルプスのほうの硬度はわずか30ml/リッターしかありません。日本のミネラルウオーターにはミネラル分はほとんどはいっていないと断言できます。

日本では ミネラルウオーターを“水割りに合う”とか“おいしい”とかの触れこみで売っていますが、確かに硬度が低ければ口当たりはまろやかになるでしょう。しかし、それではミネラル分欠乏症の日本人ためには全く役立たずなのです。ちなみに私はミネラル分を補給するという目的で、コントレックスとかヴォルビック、エビアンを飲みます。時々この水で水割りさえも作ります。まずくもないし、なんらの不満もありません。

水に関しては、日本人は情緒的で、ヨーロッパ人は科学的なのでしょう。私の習慣では日常生活ではなるべく輸入の、そして霧島のミネラルウオーターを飲み、山の中ではおいしい天然水を飲みます。尾瀬の大清水峠上の豊かに流れ落ちる水、磐梯山の山頂直下の水、おいしくて忘れられません。むろん汗をかいていたので2倍のおいしさを感じたのでしょう。