面白い本に出会いました。「ゆっくり生きれば、遠くまでいける」小林弘幸著 大和書房 Y1300+ という本です。テーマは副交感神経を大事にして「最高の人生」を手に入れる、ということで、簡単に読めて理解もできます。究極の健康法を「ゆっくり」と言い切る順天堂大の教授は、「副交感神経」に焦点を絞って話し言葉で易しく語りました。
人によって違いはありますが、私は夜と昼とのスイッチが下手な人間です。朝目覚めて動き出すと、動悸が激しくなってちょっと辛いことがあります。そういうことを避けるために忙しい40代50代の働き盛りの人たちでさえも、起床後は30分だけゆっくりと行動しろと説いています。自律神経のスイッチに気を使うこと。ゆっくり話したり、動いたり、書いたり、食べたりすることが真の健康の基礎になっているらしいです。私たちはあまりにも忙しくいつも慌てふためいて生きています。ペースを落とすと血液生産のもとになる腸の働きも正常に戻り、免疫力が上がり、真の健康を取り戻すのだそうです。
この本は自律神経失調を繰り返していた私に「目からうろこ」の効果がありました。5/10のルールとはなんでしょう。それは呼吸の仕方です。イチ、ニ、サンとゴまで息を吸って、その倍の10まで息を吐く。これは古来からの呼吸法ですが、この本でもそれが大切な副交感神経を守る手段と言っています。交感神経の数値は測れるのだそうですが、5対10の呼吸をすると、直ちに数値が整うとのこと。もともと瞑想の経験がある私は、この呼吸を取り入れることには何の抵抗もありません。
早速試してみましたが、落ち着いてきて気持ちがいいです。私をご存知の方はすぐお分かりのように、早口で、速足、なんでも早いのです、言ってみればあわてものです。その私が、“意識してゆっくりする”と、とても気持ちがいいこと、落ち着くこと、気づきがあること、周りが見えること、人の話が耳に残ること、などのメリットが理解できました。結論を急ぎますと、私が学んだ知恵は、ゆっくり歩くこと、片ずけものをすること、ゆっくりものを書くこと、睡眠をだいじにすること、呼吸のリズムを意識することなどですが、それだけでも私の生活習慣は豊かになった気がしました。