趣旨は、「毎月一回、最後の金曜日の午後3時にサラリーマンたちを解放するの」のだそうです。先週は金曜日がちかづくにつれ、テレビ報道番組は騒ぎ出しました。デパートではこういう企画をやるとか、小売店では店をにぎやかに品ぞろえするとか、私はびっくりして、いつも金曜日いっぱい働いていた習慣はどうなるのだろうかと、心配になりました。

多くの企業はそんなことできないとそっぽを向いていましたので、私は少々安心しましたが、6-7%の企業は(働く時間には制約のない業種でしょう)、プライマリーのアイデアをウエルカムしました。そして金曜日が来ました。日本は、総選挙が近づくにつれむやみに国家の休日を安易に増やす傾向があります。アメリカの会社に20年務めた私としては、バカバカしい、愚かしい、としか思えません。

金曜日は週末を家族と過ごすために、仕事を最後までまっとうする大事な締めくくりというスケジュールでやってきた私は、「つまらん制度は導入するな」と高級官僚に食って掛かりたい。違和感が強くて、テレビでインタビューされていた女性のように「これから飲みに行きます」とか、「時間ができたので、美容院にいきます」とか、へらへらできないのです。午後3時から飲もうというのは、モラルの失墜ではないですか。

まあ、金曜日の午後遊びたいのは、勝手ですから個人ベースで遊びに行けばいいのです。何も黒田総裁が金融政策が失敗したからといって我々一般大衆にその責をおっかぶせることはないのです。インフレ率を目標として政策に取り入れたこと、統計学上そんなことができるはずがばないのです。北風と太陽ではないですが、日本の官僚は北風政策が好きで、というか日銀の責任においてはそれしか手立てがないので、太陽の役割は重すぎて政府の協力なくしては進めないのが当然です。第二次景気政策は数字合わせの作文にすぎず、実態は所得が増えたり、年金が安心できたり、税率が下がったり、「真に消費をしたくなる環境つくっり」には失敗したことを認めて、責任を取るべきところを、プライマリーとか耳に聞こえのいい制度を導入して、責任のがれで糊塗していること、私には見え見えです。