絵画の歴史上すでに確固たる地位を築いた印象派たちにいまさら私がいちゃもんをつけるのは心苦しいのですが、前々から頭を離れなかった絵画観があって、それはモネの量産した「睡蓮」とか「日本庭園」などは、あまり上手とは言えないのではないか、モネは大画家に違いないとは思いますが「印象、日の出」とか「サン ラザール駅」の方が 印象深い絵に仕上がっているような気がしてなりませんでした。

それを確かめるために文化の日に上野に出向きました。文化の日には文化的生活を、体育の日には体にいいことをするという慣習にとらわれてる庶民がわんさと上野に集まってきました。東京都美術館は開門の9時半には既に長蛇の列。列に並ぶのは慣れない私は、少々戸惑いながらも1600円を片手に辛抱強く並びました。

既に入口から混乱していますので、私は人々の背中を見ながらさっさと移動して、「サン、ラザール駅」に近寄って、つぶさに鑑賞させてもらいました。サイズが思っていたよりも小さいのでやや失望しましたが、いくつかある、世界に散らばっている「サン ラザール駅」はどれも必ず蒸気が構内とか機関車の周囲に噴出していて、昔の駅の雰囲気が良く出ています。サン ラザール駅は Gate to Europe なんですね。

モネはほかにも「日傘をさす女」とか「ロンドンの国会議事堂」などの傑作があります。これらは今回は日本には着ませんでしたが、傑作には違いありません。「モネは一瞬の光を捕まえて絵に表現する画家」だと、今回の提供主、マルモッタン美術館の館長の言葉ですが、一瞬の目に入った映像を時間をかけて油で描くということは絵描きだからできること。写真なら一瞬は一瞬でシャターを押すだけでオワリのはず。よく絵と写真の比較を議論しますが、やはり絵画は重みがあります。