純特急が停車する高幡駅は京王線の府中から10分くらい先にあります。毎年、正月になるたびに厄除け祈願の大勢の善男善女が群れ集まるというところ。では、普段は?車を中庭に持ち込めば、お祈りをしてくれて、かつ交通安全のお守りがもらえます。みなさんも時々見かけますか、オレンジ色のモミジのワッペンをガラスなどに張り付けて走っているクルマを。門までは駅から数百メ-トルなので、葛飾柴又や川崎大師などとは違って長い市はないです。ほんの数十軒の土産もの屋とか食堂などが連なっているだけです。

門前市では開運蕎麦屋があります。店内のテーブルにはすべて名前がついていて「金運上昇席」とか「運気好転席」など笑ってしまいます。なぜ笑ったか、それはソバがおいしくないからです。福よせソバは1000円ですが、まるで駅の立ち食いソバと同じような食感です。客寄せのためにコーヒーのタダ券を門前で配っています。ほかには団子や、せんべい屋があります。一つだけ、私のようなアナリストに興味があること、それは参拝客の多さに比べて、店の数が少ないのです。つまりお正月や花祭りの時期には入りきれない人たちが店の外まであふれます。ただし何もない日はガラガラなので、経営効率は案外悪いかも。

私は毎年、混雑する3カ日を避けて4日―6日位にお参りをして、おみくじを引きますが、大安が出るのはまれで、たいていは小吉とか中吉です。私は時々カメラ片手にアジサイを撮ったり、5重搭を見上げたりして、散歩していますので、珍しいものはないのですから、正月はお参りは簡単に済ませて(まるで義理のようですが)早々と駅に戻ります。ところで、高幡不動は1300年前ほどの大宝年間(西暦701年)に真言宗の本山として生まれたそうです。江戸時代の大火事を最後に、以来復興の努力が続き、昭和に入って5重搭(もとは平安時代初期建立)、大日堂、鐘楼、宝輪閣、奥殿、などの再建がありました。ですから入口からお寺の全体を見回すと、多くの建物がま新しい印象を受けます。

そうなるとありがたさもほどほどです。もし善男善女が本気でお参りするならば、いくつもある平安時代の重文(例:重文丈六不動産尊)を観賞されるのが良いでしょう。