常識では、有馬記念を年度最後のレースと言いますね。ところが、毎年のことですが、そのあとに本当の最後があります。競馬ファンにはそれが楽しいのです。昨年は29日の大井の「東京大賞典」です。このレースはすでに58回目で、国際交流のG-1レースにレイテイングされている大レースで、一着の本賞金は7000万円です。
世のなかには馬券は買わないがレースはしっかり観ている奇特なファンがいますが、私も29日はその仲間いりをしました。すごいメンバーです。そして8歳になったフリオーソと10歳になったボンネビルレコードはこのレースを最後に引退します。主なメンバーは一番人気にワンダーアキュート(単勝1.9倍)、そのあとローマンレジェンド(2.7倍)、ハタノヴァンクール(7.5倍)、フリオーソ、トランセンドと続きます。エスポワールシチーも、ナムラタイタンも出ていました。
つまり、出走12頭のうち半分が中央の馬でした。今更でもないですが、交流試合は馬券的には面白くなく、中央と地方の実力の差が大きいため、ほとんどレースで、上位は中央の馬が占めてしまいます。それは別に問題ではないのでしょう。入場者が増えて、大いに話題になることが交流レースの目的みたいですから。ただ、地方競馬のファンとしては、心情的には地方の馬に勝ってもらいたいと願っているのです。現に日刊スポーツ紙では、本社担当の深沢記者はフリオーソを本命にしていました。あまり感心できませんが、この際は担当記者だからこそ負けるのを承知で本命の印を打ったのでしょうか、心情予想ですね。
このレース、逃げ馬エスポワールがスタートでつまずいて、あっという間にチャンスをなくし、そのあとはフリオーソ、ナムラなどの先行で、しばらく進み、ハタノ、ローマン、ワンダーは中段につけて、直線の追い比べとなりました。結局岩田のローマンが勝ちハタノが2着、ワンダーは3着となりました。人気順では2-3-1人気と入り、やはり順調でした。単勝260円、馬連1060円、馬単1530円、3連単2940円で、交流試合らしい低水準の配当でした。年齢順ですと5歳―3歳―6歳の順でしたので、相変わらず2012年は強い3歳馬という評判は続きます。
ちなみに父の順番は スペシャルウイーク キングカメハメハ カリズマテイックでしたので、父ブライアンズタイム(フリオーソの父)の時代が過ぎ去っていったのかなという感慨をちょっと持った次第です。ちなみに、もし馬券を買っていたら、私はキンカメの仔ハタノバンクールから流したと思います。