何気なく買った競馬のノウハウものが意外と有益だった例は少なくないですが、昨日手に入れた本は、なんとなく怪しげなタイトルにしては、滅法まじめな内容でした。
「3連単で100万馬券を獲れ」メタモル出版 企が和成著 1400円+ 2012.2.15 第一刷発行
という本ですが、この人の名字は「きが」といいます。いわく「馬券で100万は簡単には取れない。しかし、どうせだめだとあきらめないで、熱心に努力すれば、高嶺の花というわけではない。100万馬券とは、AKB48の大島裕子を口説き落とすようなめちゃ高嶺の花ではないのだ」と。わずか139ページの、それこそ電車の中で片道あれば読み切ってしまえるような、易しい書きかたで、しかも、難しい方程式も出てこない。むしろ今まで経験したことを少しだけデータで分析して、どういうレースが100万馬券が出るのかという解説をしているのです。私たちと同レベルの競馬ファンらしく、その語り口も私たちにはわかりやすい。
「筆者は独身でもあり、既婚のサラリーマンと比較すると、かなり自由に馬券を買えるほうだろう。それでも、1レースに突っ込めるのは1万円前後が限界。一日に何レースも買うとなると、1レースあたり、3000円―5000円というのが現実的な「予算」となる。となると、もっとも現実的な策として考えられるのが、{点数を絞った3連単フォーメイションで勝負する}といった攻めかた。つまり着順を徹底的に決め打った馬券である」
と88ページに書いてあって、それを立ち読みして、すぐ購入してみました。
私は最近は悩んで「あたま2頭軸に、6-8頭の2-3着へ流して3連単を獲れるかも、と研究中の(笑)の私には、100万円が取れるかどうかではなく、この本の内容が、いい教材になると思った次第。つまり穴が出るレースはどんな形態の(ないしは性格の)レースなのか、この本は議論しているのです。
―なるべく16-18頭立てのレースが確率的にいい
―500万下のレースが出やすい、穴の主役はなんといっても父ジャンポケ
―阪神とか京都の内回りの1400米とか、もっと短い1200米、そして新潟の1000米あたりに100万馬券が出ている
―1,2,3着の中に二けた人気馬が1頭は入っている。同時に1番人気はまず入っていない
―1番人気の単勝が3.0倍とか3.5倍以上の時に出やすい(固くはないということ)
―理想の、ないし黄金のフォーメイションは 10-12人気/7-9人気/4-13人気
3頭―3頭―19頭で投票金額は 90通り、9000円
―もっとも荒れやすいのは芝の500万(レースの数そのものが多いのです)と新馬戦
―圧倒的一番人気馬がいたらチャンスと考える
などなどのほか、穴を出しやすい父馬とか、騎手とか厩舎をデータで示している。ほかにも新潟のフジキセキはアナの主役とかいろいろ。私が100万馬券をねらうということではなく、しかし、示唆されることも多く、とてもインスパイアされました。