「高松宮記念G-1」レースが中京競馬場で実施される一日前の3月28日、私は横浜の勉強会に出席しました。そのときはまだ、迷っていました。4番のエアロヴェロシテイーは頭にすると決めていましたが、ひも(2着、3着)の候補が決まりません。それほど難しいG-1レースだったのです。集会が終わって、帰りに、寄り合いが居酒屋でありました。私とおなじテーブルについたのが、セミナー仲間の明美さんと朋子さんという妙齢の御婦人でした。

そして、29日の朝、私はこのお二人に著書を送らせてもらおうかと名前住所などじーっと見つめていました。そのときひらめいたのは「二人で月(ムーン)が三つもある」ではないかということです。そこで私は決めました、馬番15の「ハクサンムーン」(月=ムーンですね)こそ、神が私に与えた啓示ではないかと確信したのです。まったく揺るぎのない自信」になりました。わたしは友人数人にいつものようにメイルを送りました。私の本線(もっとも買いたい買い目)は単の4-15,15-4だと。

その日の高松宮記念は相変わらず白熱の短距離走で、中京競馬場は大いに沸きました。いつものようにポンとゲートを飛び出したハクサンムーンはグラウンドコンデイションのいい、中央のコースを取って先頭を走りました。ミッキーアイルという人気馬が迫ってくるゴール前、急に香港のエアロヴェロシテイが突っ込んできて、首位に躍り出たのです、惜しいかな2着がハクサンムーンでした。香港からの必殺仕掛人(馬)にしてやられたのです。

しかし、私は、幸運にも4-15と15-4の馬単を持っていましたので、競馬の世界ではみな大喜びする「万馬券」にありつきました。明美さんと朋子さんのお名前のおかげです。お礼を言うべきか、それとも私の勘の冴えを誇りに思うか、、、、まあ両方の要素がうまくつながったのでしょうね。