それは11月25日の日曜日。午前中に買い物を済ましてしまおうと、車を運転していた時のこと。ラジオを流れる楽しげな朝のご挨拶につづいて明るい声が流れてきた。「では、音楽をお届けします。グリーンのキセキです」

「心に思っても声に出して言えない、、、」と歌は続いた。私は一瞬のうちに悟った。そうかこれが天からのメッセージ」と。その日起き抜けに私はジャパンカップ(むろんこの秋最大の競馬の祭典 G-1レース)でキセキを買っていた。キセキを軸とした、3連単マルチ馬券である。そして、その熱意が天に、いや神に通じたのか、ラジオを通して、届いたのが、GReeeen のヒット曲 キセキ だったのだ。

実際ジャパンカップはその日の15時40分にスタートした、ジャパンカップはものすごい展開を見せた。圧倒的な人気の3歳馬アーモンドアイに真っ向から挑戦したキセキは、スタートしてあっという間にトップに立った。つまり逃げたのだ。馬の強さを信じた川田騎手の腕がものを言った。先頭に立ったキセキは2400米のほとんどの道中を真っ先に走った。この距離を逃げられるのはスタミナとスピードのある証拠である。

外人騎手のルメールは、都合よくキセキの後ろで満を持した。直線ゴールまであと300米のところで、初めて、アーモンドアイ という怪物にムチを使って追い出した。さすがに当代ナンバーワンのサラブレッドである。アーモンドアイは直ちに前を走るキセキを抜いてトップに躍り出た。普通逃げ馬は抜かれると弱く、へたってしまうものだが、キセキは粘りに粘って、アーモンドアイについてゆく、最後の100米では両馬鞭のたたき合いいになって、アーモンドが優勝したが、その記録が従来のレコードを1.6秒も破った破格の2:20:6だったが、そういうことなら一馬身後ろを追いかけたキセキも2:21:1くらいでは走っている。

両馬ともにレコードだと思う。10万以上の入場者、そして300万以上のテレビ観戦中の競馬ファンがアーモンドアイをほめたたえたと思う。当然ではあるが、私は奇跡を呼び込んでくれたキセキ(およびGReeeen)に最大の感謝をささげたい。わたしの競馬歴の中では、このような出来事が年に何回かは起こる。