いよいよ日本の競馬もピークに差し掛かりました。22日がオークス、29日がダービーです。縁あって府中競馬場に出現した私は、3歳牝馬の頂点を決めるオークスを堪能しました。勝ちっぱなしの外国人騎手ならぬ、池添騎手が桜花賞のリベンジとばかり、直線最後のハロン(200米)で、ぐいっと首だけ抜けて、桜花賞で2着に敗れたシンハライトを勝たせました。見事な優勝でした。

土曜日の朝、川沿いのいつもの散歩道で黒猫に出会いました。クロネコと言えばヤマトですが、私は金色の目を持った黒猫が土手で休んでいる私のそばに来てじっと座っている様子を見て、これは何かの暗示かなと思いました。西洋では黒猫は幸運の使い、日本では嫌われています。かつて、テムズ川の上流のハーロウで、夜に混み合ったパブの中で、一つだけ空いているスツールがあり、よく見ると黒猫が座っていました。お店の飼い猫らしいです。黒猫はだいじにされていたのですね。

金色の目をした、多摩の黒猫は私をじっと見つめて、人間不信の、しかし人間を信じたいというような表情をしていました。私はふと気づいて週末はいいことがあるに違いないと思うようにしました。そして土曜の平安ステークス、私が気に入っているアスカノロマンがダートの1900米を堂々と逃げ切って、誰にも影を踏ませず、黒猫の幸運を証明しました。

では、オークスも自分を信じてシンハライトとチェッキーノの2連軸で馬券に臨みましたが、結果は その通り絵に描いたようにゴールに入って、溜飲を下げました。あまりにも馬券を広く散らしたため、オークスはトリソン(馬券が当たっても配当が低くて損をする)になりましたが、あの怒涛の大観衆とともに観戦できたこと、最初からから決めていた馬が勝ったこと、などを合わせて、幸運な週末だったと思いました。

さて、今週末は?私はもう一度黒猫に会いたいと願います。きっとわたしの狙うリオンデイーズを応援してくれるような気がしています。