エンパイアメーカーの仔イジゲンは前回取り上げましたが、またも圧倒しました。11月11日(日)東京の裏番組(京都のエリザベス女王杯G-1の裏にあたる)武蔵野ステークスで、イジゲンはスタートを出遅れました。名騎手(?)ムーアでも、出遅れるのだと思いましたが、瞬間がっかりしました。普通1600米で3-4馬身ゲートを出遅れて、最後列を走ったら、勝てないですね。しかし、ムーアは焦らず(というように見えました)3コーナーあたりから少し馬群に追いついていました。

4コーナーを回ったときには、すでに馬群の中ごろに位置していて、外を回って追い始めました。内側の方が有利ですが、なかは込み合っているので避けたということと、外で多少の距離損があっても実力があるので、十分間に合うと踏んだのでしょうか。府中ですから直線は600米あります。追い込み馬には有利です。イジゲンはまた勝ちました!

前回のレースでは、途中からトップに立って3馬身以上離して逃げ切っています。ですから、逃げも追い込みも両方できるのです。こういう馬は真に強い馬だけができるパフォーマンスなんですね。

イジゲン、3歳のオーペン馬(オープン馬は馬の階級の中では最高)の中で 5―0―2―1 になりました。1着5回、2着2回、3着0回、そして着外1回ということです。この着外も4着だったんです。父エンパイアメーカーは本島という作家によれば、「革命児」と呼んでいて、期待が大きいのです。ダートも強いが、芝でもいける距離1400―2200米のレンジ適応できますが、本質はマイラー(1600米)だそうです。

さて、今は知っているエンパイアメーカーの子供は、フェデラリスト、パルラメンターレ、トーセンスターン、ダイワプリヴェール、イジゲン、あたりで、あとよく知らない2-3頭を加えるのみの少数派です。エンパイアメーカーの父はアンブライドルド(1600米-得意)と言います。そこから説き起こしてきて初めて馬の血統が見えてくるのです。またエンパイアメーカーの子供が勝ったら、いよいよ伯父のアンブライドル(自由に解き放つという意味です)に言及しましょう。