8月24日土曜日のスポーツ紙、競馬新聞をまだ手元に残している方はちょっとページを開いてみてください。小倉の9レース「ひまわり賞 2歳オープン 丸九 芝1200米」が異様な顔ぶれです。ここでマルキュウというのは九州産の馬のことらしいです。出走馬18頭のうちテイエムなんとかという馬が7頭、カシノなんとかという馬が5頭、そしてキリシマナントかが2頭出走しています。そのうえ、テイエムという名で有名な馬主竹園さんの馬たちは外枠に集中しておいて、18枠の3頭すべてがテイエムで17枠の3頭のうち2頭がやはりテイエムです。

競馬というのはいろいろな馬が集まって競争するものと思い込んでいた私は、驚きました。いつも九州産馬を集めて競馬にすると、大体はこうなってしますのです。JRAは馬の生産を振興するためにやっているとは思いますが、競馬ファンにしてみればなんか身内だけの出来合いレースに思えるのです。出来合いという言い方はちょっと誤解されそうですが、ここでは仲良しクラブのような意味で言いまわしました。

スポーツ紙の記者はそのあたりは淡々と処理していて、人気はテイエムの2頭テイエムキョウコー(一番人気)とテイエムチュラッコ(2番人気)と、カシノタロン(3番人気)とキリシマホーマ(4番人気)に集中していました。私は、このレースは馬券は買わないで、観戦しましたが、結果は1番人気、2番人気、4番人気、3番人気の順にゴールに入って、「何のことはなかったな」という印象しかもてませんでした。

今、競馬は不人気でマイナスの成長が続いています。ヒトコトで言ってしまえば、バブルの反動が続いているという印象が強いのです。競馬という国家的な娯楽がその規模において縮小してしまった国家経済とバランスが取れているのか問われているのでしょう。ですから、これは日本だけの現象ではありません。むしろ海外の競馬事情のほうがもっと厳しくて、有力な外国人騎手は日本に出稼ぎに来るくらいですから。JRAはいろいろ努力をして人気回復に励んでいるようです。ですがカシノ解禁でもあればJRAはさらに困ることになります。番組編成は(たとえばスクラッチレースの導入とか、⑤連単とか、7着の単馬券とか、)大いに知恵を働かせて、今回のような「なんだこれは」というようなレースは避けましょう。設備産業といっても言い過ぎではない競馬業界はもっと柔軟な姿勢が求められていると思います。ひとつのあり方として、完全民営化もまじめに議論してもらいたいです。

因みに、ただ今小倉競馬場でリーデイングジョッキーになっている川田騎手は九州出身です。