待ちに待ったスターが現れた。それは男子プロゴルファーの松山英樹選手だ。8月8日に終了した、プロゴルフの世界選手権、(ブリジストンがスポンサー)、でマイナス16で逆転優勝した。ほとんど非の打ち所のないゴルフを展開して最終日はスコア61とレコードタイだった。今年度の獲得賞金8億で世界で一番、そして世界ランキングでは3位、という驚くべき偉業を達成した。
どうしてこんなすごい名手が日本人の中から生まれたのだろうか。誰一人として、彼の水準でプレイできる選手はいない。昔は青木とか中島という名選手がいた、しかし時代が違う。今は、近代ゴルフが支配していて、ドライバーは350ヤードくらい飛ばさないと、話にならない。アプローチではスピンをかけてグリーンに落ちたボールは5~10ヤード逆戻りさせる。今や、かれの後を追う男子プレイヤーは全く思いつかない。国際選手権で世界のトップレベルに伍して戦えるのは(日本人としては))彼一人だけである。
もともとゴルフは、体格とか、体幹とか、歴史とか、食事とか、あらゆる条件が西洋人に合っていて、日本人には苦手のスポーツのようである。しかし、しかしである。ではなぜ韓国選手は、常にトップに君臨しているのであろうか。特に韓国の女性選手はプロゴルフの世界を圧倒している。韓国の女性選手は上位10位までには常時3,4人ははいっている。日本人と韓国人の間の差は西洋人と日本人の差よりはずーと小さいのではないかと、体格や、食事などを比較してみれば歴然である。
ではなぜ韓国人の方が強いのか。あまり事情を知らないで、書くのは気が引けるが、日韓の間には何かとんでもない差があるのではないかと思わせる。そういう目でゴルフの世界を見ると、どうやら日本のゴルフは自民党みたいな感じがする。旧態依然たる体制、根性を基本に選手を鍛える、上下の関係を重視して(挨拶)などを重んじる。無論そうではないかもしれないが、私は、もはや手遅れか、思い切って今手を付ける(外科手術をする)時期に来たと思う。そこで提案だが:
- ― ゴルフ協会の幹部、責任者、解説者などをすべて代える
- ― 外国からコーチを招へいする。日本人のコーチを一掃する
- ― 生徒は外国に訓練にいかせる
- ― 小、中学、高校、大学と「ゴルフ+学問」の一気通貫コースを作り、普通授業の生徒たちと同等の扱いをする
- ― アメリカはIMGにモデルを求める(スポーツと学問を両立させている学校でニシコリ選手が卒業している)
- ― 選手のモチベイションは、飢餓感に裏打ちされる必要がある。孤独をものともしない精神のチカラを必要とする。
など、思い切った手を打たないともはやこの泥沼から抜け出る道はない。
このようにプロゴルフ育成哲学と手法を変えることによって、きっと成果が挙がるだろう。こういう外科的手術をしない限り、日本はいつまでたってもゴルフ3流国の地位を抜け出せないだろう。