秋になって元気になりました。そこで、以前から考えていた小さな日帰りドライブを実現させることになりました。武蔵五日市方面の秋川渓谷です。 以前から馴染んだところですが、当時は上野原IC経由で「都民の森」を目指して、三頭山日帰り登山を、何回も敢行しました。今回はわが住む立川から昔の面影を無くした五日市街道を西下して、秋川渓谷に向かいました。

約一時間で武蔵五日市駅前に、左折して荷田子(にだこ)というバス停で、狭い村道に入って瀟洒な喫茶店「むべ」でお茶をしました。村落は言うまでもなく山肌に沿って転々とあり、その中の一軒が田舎家つくりの「郁子(むべ)」という花の名前をとったこぎれいな喫茶店です。何から何まで和風で、こじゃれているとでも言いますか、古木のテーブル、壁の版画、デザインの決まったコーヒー茶碗、そしてまぶしくないシェードのランプ、とても癒されます。窓からは田舎ならではの赤の木の実、ススキ、山裾の黄色い木々、などひと巻きの風物詩が目に入ってきます。そしてコーヒーはやや酸味の効いた本格ドリップ。

この道は久しぶりなので、今まで知らなかったのですが、2代目らしい店主に聞くところによると、親の代から40年も営業してきたそうで、奥多摩を歩き回ってきた無知な私はちょっと恥じて、コーヒー代の800円を払いました。摂氏16度、秋の天気がとてもいいので、また、足代わりのスバルのインプレッサ G4 が、性能の能書き通りあまりにも調子がいいので、文句なく高めのコーヒー代を支払いました。

立川市に引っ越してきて早2年半、東京都の西には中央高速道路しか利用しなかったのですが、今になってようやく元の生活リズムを取り戻したと感激しました。

参考書 「東京の森のカフェ」棚沢永子著 書肆侃侃房=しょしかんかんぼう Y1300