最近になって佐村河内守(さむらごうち まもる)を知りました。私は知らなかったのですが、もうすっかり世には出ていたのでしょう。しかし、クラシック音楽に疎い私は今になって驚愕の瞬間を経験しました。ベートーベンやバッハと同じ音色が出せる作曲家が日本にいたのか、といった意味です。私はこの人は生まれるべくして生まれた英雄(笑)の素質があるのではないかと感じました。まず何と言っても圧巻は、失礼ながら、さむらごうちさんはほとんど耳が聞こえないようです。そうです、耳が聞こえない作曲家はベートーベンのことでもあります。つまり彼は作曲家として、もはやべートーべンのような存在で、大衆の圧倒的な支持を受ける資格があるのです。
また次の特色は、彼の作曲は古典を含めて1000曲も知らないと書けない楽譜なのです。つまりオタマジャクシが古典音楽の基礎部分からなっていて、交響楽の真髄を示しているようです。と筑波大学の音楽の先生が解説していました。交響楽第1番「HIROSHIMA」はそのテーマからいっても、だれの耳にも激しく迫ってくるのです。それは、当然ですが私たちは日本人ですから。81分の演奏は短いものではないですが、最近は飽きられてしまった交響楽の復活、、スバラシイ!!
私の勝手な解釈はこう。「ヒロシマの不幸で打撃を受けた我々同朋は、世にもまれな苦痛を経験して、それから明るい未来に向けて歩みだす」ということでしょうか。私は第三楽章の盛り上がる部分では、音の響きのよさもさることながら、チカラ強さ、そして美しいハーモニーによって、胸が震えて思わず涙しました。こういうことをぐだぐだ書き並べるのはやめましょう。ぜひおCDを聞きすることをお勧めします。もうみなさんは十分この人の素晴らしさをご理解されているでしょう。私自身が「10日の菊」なんです。
この人は自分の身体障害にもめげず、同じような障害児に音楽を教えています。絶望の日々、くらい心の中で、きっと生きがいを見つけるために人のために役立つことの没頭したに違いありません。
指揮大友直人、東京交響楽団2011.4録音 DENON Y2940
これがわざわざ交響曲第1番ともなれば、私は第2番も期待するものです。