中央高速道を西下中、昭和インターを通りかかる時、思いだしました。この近くの山梨県立美術館で、ピカソ展をやっていること。すぐ高速道路を下りて、道路脇に車を止めてナビを入れました。甲府市内は道路が狭く、曲がりくねっていて、なかなか覚えられなのです。今日のピカソはドイツのケルン市のルートヴィッヒ美術館からのお取り寄せです。ということは私は一度もお目にかかったことない作品が60点来日しているということになります。ほかに、多芸なマンーレイが写したピカソのポートレイトも展示してあるそうで、気になります。

前回は孫と箱根の彫刻の森を遊覧していた時に、「青の時代」の作品にお目にかかった以来ですから、かれこれ5-6年前のことです。ピカソは多作で、それに段階を踏んで芸術家として成長したようで作品の区分も「青の時代」、「バラ色の時代」「キュービズムの時代」そして「新古典主義の時代」とステップ(?)があるようです。一般の印象から、ピカソらしいとなるとやはり「キュービズム」でしょうか。会場入り口には堂々たる「サルタンバンク」という大道芸人の大型の絵が目に入りました。ピカソが生まれたスペインで制作された傑作ですね。

かの岡本太郎は「芸術は爆発だ」とうそぶきましたが、ピカソは「冒険こそが、私の存在理由」と喝破しています。来日60点の中身はほとんどが小品で、「窓辺の女」(原版)とか「スイカのある静物」(原版)など、好ましいですね。私は展覧会を鑑賞するたびに絵葉書を5枚買い求める習慣があります。今回もまた5枚記念に求めました。本当はアルバムがほしいのですが、経験上は、アルバム(約3000円)は本棚を飾るだけで、実際には見もしないことが多いのです。ですから絵葉書の方が実用的ではあります。マンーレイの真正面から撮ったピカソのポートレイトは、何ともまともでストレートにピカソを写していました。ピカソは大きな目をして怒っているように見えるときがありますが、マンーレイとは友達だったような空気があって、表情は穏やかです。ということは、その写真はもはやピカソではないか。笑