「八百屋お七」みたいなタイトルですが、このところ妙に気になっていた「おせち料理予約」のポスターが私の通っているスポーツセンターにも張られていて、これはなんだと思った次第です。最近では、というか、まだ10月だというのにそこかしこに「お正月のおせち」の予約広告が目立ちます。昔はこんなことはなかったですね。最近のことで、いったいアベノミクスでおせち料理に火が付いたかのようです。
私の理解では。現代の外部のおせち料理の効用は「いつも台所で忙しくしている女性群が正月くらいは家でむずかしい料理を作らないで済む」ということにつきましょうか。あとは具材が珍しいとか、正月のお客さんが来ても大丈夫、働く女性には特に休養が必要、などを思いつきます。しかし、ですね、京王百貨店とか、オリジン東秀とか、セブンイレブンとか、中華の何とかとか、ならまだしも、スポーツ施設のNAS,キテイーちゃんのサンリオなど食品とは関係のない会社が参入してくるとは、いったい何を考えているのやら。よほどおいしい事業なのかしら。
今年は12月にはいつもより多めのボーナスが出ると言われています。それを狙っておせち料理で攻勢に出たのでしょうか。NASの場合は価格帯は13000円から50000円です。セブンは12500円から32000円くらいの幅があります。高いのか安いのか判断はできませんが、私たち夫婦が過去2回そういう料理を予約した時は、たしか、30000円程度払ったと思います。まあ、家庭によって価値が違いますので、いくらが妥当かはわかりません。
私自身は生来胃腸が弱く、冷たい飲み物とか冷えた料理は苦手にしてきました。よって、おせち料理はお重にはいっていて、ある種芸術、美術のような雰囲気があるのですが、私はほぼ、野菜の煮物とか、かまぼことか、黒豆、こぶ巻などに手を付ける程度。どんなに品数が少なくても、また目新しい具材が少なくても、平気でした。ある先輩が正月2日に我が家を訪れました。なんと、ちょっと月並みの接待が嫌いな妻は、そのとき、お酒が終わった我々に、アツアツのマカロニグラタンをだして来ました。今は亡きその先輩は後々、そのユニークなメニューのことを思い出話にしていました。
おせちってこんなに重要なお料理なの?それに高級な具材を使っていますが、本当に食べたいものではないですね。 お祭りのようなとき、お供え物が出ますが、それの延長ではないのかしら?わたしの母親は近所から野菜を買ってきて、黒豆、栗きんとん、などできるだけ自分で作れるものは作っていました。どうしても作れないものだけ買ってきてつじつまを合わせていました。私は古いのかもしれませんが、ポスターに映るあの豪華なおせちをいただきたいとはおもいませんですが。