牛丼の話だが、これはなかなか意味深ではある。2019年後半から2020年の年初あたりまで、何かと成田空港に見送りとかお出迎えに専念していた時期があった。ある時、小松川の先の下りの高速道路で、おなかがすいたこともあって、家内と一緒に、高速道路わきの休憩所に立ち寄った。

二人で食したのは新設なった牛丼の松屋だった。松屋は言わずと知れた、牛丼の有名チェーン店だ。500円以内でアッツ熱の牛丼がさっと出てきて、しかも味がすき焼きのようで、うまい(空腹のときしか食べないので、うまいに違いない)つまり牛肉の端切れと玉ねぎが、味付けも豊かにうまい具合に煮てある。

うまいまずいは主観だし、果たして本当はどうかと聞かれれば自信がない。ま、理屈は抜きにして、松屋の牛どんにまずは乾杯だ。最近テレビの通販広告を見ていると、新型コロナウイルスの襲来で、にわかに通販が脚光を浴びている。私と家内は顔を見合わせて、早速吉野屋に電話注文をした。なんと、配達予定の日よりも早く冷凍した牛丼セットが受付にとどいた。こんな時期に早すぎる、本当は数日おくれてもおかしくないのに。はて、吉野家の牛丼の通販はいまだ市民権を得ていないのだろうか。

私たちはこういう時期だから、きっと混雑しているに違いないと予想したが、間違いだった。これってB 級グルメの範疇に入るのかしら。炊き立てのご飯をどんぶりに用意し、5分解凍した牛どんセットをのせるだけ。楽しかった。ただ紅ショウガはこちらで用意するのだろうな。

今回の騒動で、市場経済の仕組みに何か変化が起こるはずだと踏んでいたが、流通はその一つ、そして個人事業主や中小企業が切羽詰まったらこうなるという生きたサンプルを見せてもらった(失礼だとは思うが)漫画家や芸能人、芸術家など一人で事業主になっている人たちはどうするのか。”立ち上がれ、権利を主張しよう“ 国民全員でナポレオンを支えたフランスのような共和国でもないが、やってみようと励ましたくなる。そして個人事業主向けのクラウドF を設定しよう。

民主主義はいい。早く現金を届けるとか、多くのコロナ菌の検査装置を増産するとか、時代が変わろうとしている。デジタル通信時代がきているのに、国民はどうしてスローな、口先だけの政治のリーダーを変えようとしないのか。今やリーダーシップの欠けた、民主主義などいらないのではないか。えらい人たちがバカ丁寧な言葉で国民に謝罪している図は滑稽で悲しい。

察するに、与党の総理総裁は今憲法を変えないと、国民末端まで行政の強い手が届かないと思っているようだ。私から見ると、強い官僚制度が行政のスピードにブレーキをかけているのはわが国くらいだろうかくらいかもしれないと思える。総選挙を提案してスピードある行政で弱者に救済の手が届くようにしたいと思う。