先週末の中山競馬でのこと、出馬表から「テンバッガー」という馬名を見付けた。それは3歳馬が競う京成杯という有力なレースのことである。では、テンバッガーとは何だろうかと自問してみると私は、30年ほど前のことを思い出す。当時 ファンドとかファンドマネジャーとかが話題になると、必ず出てくるのが、成功者ピーター リンチのこと。彼は投資の成功の理由として「十倍になる株を見つけるのだ」といっていた。

それがテンバッガーの語源かもしれない。今頃になって、テンバッガーという呼び名が復活するとは思いもしなかったが、この金融相場である。景気が悪いので、下がる株式も多いが、中には大成功する銘柄もある。私の記憶では、テンバッガーとは昨今の現象、100ドルの株価が1000ドルになるということではなく、当時は、1ドルの株価が10ドルになるということなのだ。ピーターリンチは「株価が安いうちに、その企業の素質を見抜くことができた」という逸話をいうのである。

私はニトリという会社に非常に興味があって、長い間ウオッチしてきた。実際には投資をしたことがない。けれども社長のニトリ氏と、円高を是とする珍しいビジュネスモデルに興味を持っていたのだ。そのニトリ株は2015年以降、1万円という大台にのせてから ハイフライヤー(高値で推移)している。私は、下記の条件を一部満たす会社は、現在の株価が5000円とか6000円でも「1万円クラブ」に加入する資格を持つと信じているものだ。

その条件とは

  1.  経営者が優秀で群を抜いていること
  2. ガバナンスが効いていること(株主のための経営思想)
  3. 製品、サービスが良くて他の追随を許さない(アップル)
  4. プラットフォームが強固で、世界市場の幾分かを独占している
  5. 時代の変化に敏感でDXとか物流とか、脱感染症等に合わせた対応ができる
  6. 時代のニーズに敏感で自力で需要創出ができる(ユニクロ)
  7. 一株当たりEPS 300円が視野に入る(PERは30x程度)
  8. CFはゆたかで継続して増配できる、同時に利益率が常に改善している
  9. ROEは二けた突入を予感させる

などが思いつくのだ。例として私は中外製薬(4519)を挙げて、いつかは10000円の仲間入りするものと夢を見ている。老後の楽しみではないが、ほかに9銘柄合わせて私の1万円株クラブを作ってみようと思う。(それらは5000程度の株価に達してはいるがいまだ10000円には達していない銘柄群)