放送作家と言っても多士済々、それぞれに個性豊かな企画制作をつづけています。さて、このブログの小文では関西のユニークすぎる放送作家北野義則の作風をまねてまとめてみたいです。

かつては大橋巨泉とか前田武彦、向田邦子、百田尚樹など著名な作家もいました。最近の作家は知りませんが、彼らはテレビの申し子みたいにテレビ時代に活躍していました。小山薫堂などは今でもセレブの代用品をとして料理、ドライブ、リゾート案内、旅行などの特集には必ずと言っていいほど顔を出してきます。さて、この北野さん、面白い人でんねん。競馬が好きで、作家が本職なのか、予想屋が本職なのかわかりませんですわ。特に数年前に上梓した「3連単、買い方の流儀」という本は、おもろい本で、私もついつられて、何ぺージにわたって赤線を引いてしまいました。私は最近新刊本を、読後ブックオフなどにもっていって買い取ってもらう癖がついているので、赤線はひかないようにしていますが、この本は別です。それほど魅力があるということでしょうか。

その前には北野は「馬券練習帳」というシリーズを出して、たぶん、馬券の損を本を出版することによってすこし取り返しなはったんとちゃうか。放送作家とは「道楽をお金に(給料)替える名人」ではなかろうか、とおもっています。巨泉はボーリングをやったり競馬をやってプロ並みの成果を上げていました。小山薫堂は、たとえば、ホテル生活の特集があれば、自ら経験した長期ホテル生活を語ったりします。又車の特集では、自分が乗っていたスポーツカーを語ります。まあ、おめでたい人種です。

先日スカパーのグリーンチャネルに、北野が出ました。「競馬場の達人」という番組で、毎日曜の22:00-22:30のスカパーch688放映です。有名人が競馬場で一日馬券を楽しむという番組ですが、北野先生はのっけから自信満々の御様子。「今日はちょっと面白い買い方をしてみます」と言って、一つは普通の③連単、もう一つは年金受給者向けの固い馬券、この2種類を毎レース毎に買うのです。1,2,3とレースは進みますが、当たりません。最初の大言豪語が、見ている私でさえ恥ずかしくなりました。最終の12レースまでに2回当たりましたが、ひとレースに約10,000円、14万ほど使って(よく覚えていません)結果はマイナス76000円でした。

さすがの北野もついていないときはこういう結果です。③連単は当たる確率が低いのですが、当たったら大きいのです。つまり大きい馬券は一回も当らなかったということです。「あかんわ!」北野はあまり愚痴もこぼさずに、すごすごと阪神競馬場を引き上げました。今まで時々この番組を覗いてきましたが、大きく儲けたのはお笑いの清水アキラでした。馬券の投票、解説などの態度が良かったのは、株式評論家の山崎元でした。