さすがに寒いとか、不況とかの影響が出ているのでしょうか、1月末の木曜日の桜ヶ丘カントリーは私たちの最終スタートが9:45分、普通ではありえない早じまいです。キャデイー付きで「ツーサムプレイ」を今年から導入したのは、なぜでしょう。むろん厳冬期の1,2月だけのプランです。それは不況のせいではありません。老化のせいです。寒さが続いて老人は冬はプレイーしないので、稼働率を上げるためにやむなくツーサムを導入したみたいです。

実は最近よくBSで放映している「伊集院静のゴルフの旅」を見ていて一度真似をしたかったのです。伊集院氏は女性記者を連れてイタリアやイギリス、フランスの有名コースを回って、ヴィデオを撮らせています。むろんスポンサーは放送局です。いつも同じフォームでプレイをして、多少のお説教じみた話をしながらこの記者と回っています。それはしかし、正当化されます。何しろ有名作家でありかつ、夏目雅子の御主人でもあったのですから。それに、ゴルフはアマチュアにしては、滅法うまいのです。まあ、お金になる男なんでしょうね。

そこで、本当に笑ってしまうのですが、私の初の桜ヶ丘カントリーでのツーサムの体験は1)まず奥さんがパートナー、、2)景色はこのあたりの住宅地の隣の高み、、その上、3)私は下手なんですね。ですから伊集院氏と比較しようもないのです。ではどこを比較したり、真似したりできるのかというと、唯一真似できるのは、ゴルフに対する心構えです。伊集院氏は、本来遊びのはずが真剣そのものでした。雨が降ろうが槍が降ろうがスタートしたら絶対やめません。「これが人生最後のゴルフになるかもしれない(いつもそういう可能性がある)と思うと途中でやめたくない」と言っています。

それほどではないですが、私は10番のテイーグラウンドに立った時、いつもとは違う自分を感じていました。いつもはお遊び気分でげらげら笑いながらプレイしていますが、この日は無口にスタートしました。随分寒かったので、楽しむという余裕がなかったのでしょうか、奥様相手では冗談もひっこんでしまうのでしょうか、それとも伊集院氏らしいポーズを真似したかったからでしょうか、とにかく10番11番と、ダブルボギー、ボギーでスタートしました。まじめな顔をして遊ぶっていうことは私は慣れていませんが、決して悪いことでもないのですね。

何年振りかで買い換えたドライバー(PHYZ)は、スライサーを補正してくれるという触れ込みでしたが、たしかにボールをつかんでくれました。それも気持ちよかったです。リゾート地ではなく、桜ヶ丘のような都会に近いコースでは、3月になったらもうツーサムなどはやめるでしょう。束の間のテストプレイでした。